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Published on December 8th, 2015 | by The Beige Baron

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インタビュー : Botanist

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Read in English

— Translation by Yoshi

稀に見る事態だ。何がって、ここまでのオリジナリティをもって音楽的、政治的、また哲学的に全く新しいものを再定義する存在が登場することが、である。

彼らは力強く、そして何より美しくそのアイデアを表現し、聴くものの心を捉えて離さない。誰もがこういった未知との出会いの瞬間に恋い焦がれる。この冷え切ったスリルは、聴くものに鳥肌を起こさせる。この感覚は聴くものの心に今までにない感情を花開かせる。

それは人生に豊かさを付け加える瞬間であり、僕たち皆が皮肉の海で溺れ死にかけていると感じているこの人生に、それでも生きる価値をもたらす。

人生において迎える大きな他の転機と同じように、その瞬間、いつ、どこで、誰と、何をしていたか、脳裏に刻み付ける。

サンフランシスコの”Green Metal” バンド・Botanistの、Burzum的なドラミングと喉奥から来る囁きとグロウル、そして割れ響くハンマーダルシマーが、僕の中の何かを目覚めさせる。

IV: Mandragora — 連作のコンセプトアルバムのうちの第4作 — に引き込まれるまま、オンラインでこのバンドに関する様々な情報を検索した。このアルバムがリリースされた当初は殆ど何の詳細な情報もなかった。

これは、Otreborという名の男のソロプロジェクトであり、作曲、全ての楽器の演奏、そしてレコーディングまで、自分の家のスタジオで自分自身で行ったという。それら4作全てを手に入れ夢中になって聴き込んだところ、一作ごとにどんどん明確に焦点の定まったコンセプトが見えてきた。それは “Verdant Realm” ー 空想上の植物の領域であり、黙示録以降の世界で、世界を消費し尽くした人間へ植物達が復讐を果たし、精霊や悪霊と、半狂乱の植物学者 (Botanist) が住む世界 ー についてだった。

Botanist への興味がいや増す中、さらにOtreborはその”植物の領域”シリーズの新章・VI: Flora をリリースした。昨年末の事だ。
更に、ライブのためにサポートミュージシャンを追加。彼らはBotanistの作曲・演奏・録音になくてはならない存在になった。

Botanist / VI: Flora (輸入盤CD)【I2014/8/19発売】

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ブラックメタル / ブラックアンビエントを通し、クラシックからポストロック、フォークまで幅広い音楽の影響をミックスしたVI: Floraは、単にメタルヘッズ達からだけでなく、メインストリームのメディアや雑誌からも大絶賛された。そしてグループとして演奏する動画もアップされ始めた。

その音楽自身は、全ての生き物がそうであるように、別のものへと変化、というより進化し続け、よりクリアに、より効果的にそのテーマを提示していく。

今回BNUは運良くOtreborと話をする機会を設けることに成功し、彼のこれまでの歩みと今後Botanistが進む先にあるストーリーについて、インタビューを試みた。

BNU: まず、新作のリリース、おめでとうございます。リリース後、あなたは絶え間ない賞賛を受け、「Breakthrough」とか「アルバム・オブ・ザ・イヤー」と呼ばれています。リリース後、あなたとBotanistにとって、何か変化はありましたか?また、逆にこういった評価が新作を作る上でのプレッシャーに感じたりはしませんか?

Otrebor: 多分ね。まぁ、一人でやれることなんて限られてるし、全て自分自身でやり切らなければ気が済まない俺の自己中心的な傲慢さが、今度はバンド形態での活動に向いたってことなんだ。まぁそれは置いといて、タイミングが良かったんだと思う。

ワンマンで、ホームスタジオ での “Verdant Realm (植物の領域) ” 録音の日々は終了した。1人でやるべきことはやり終えたと思ってる。勿論まだBotanistソロ時代のやり残した仕事はあるが。(EP集や、もちろんV も)今、次にFlenser Labelから出す予定の作品は、出来ればVIVII の間を埋めるようなものにしようと思っており、以前のワンマンでやっていた時のEPからと、新体制になってからのバンド版Botanistの初音源から選曲したものにしようと思ってる。

デモに関してはまだ家と練習用スタジオで録っているが、ここからバンド体制での新時代に突入してプロのもと、しっかりとしたレコーディングスタジオで制作しようと思っている。VIIのデモは全部家で録って、メンバーに練習させて、それから完全版としてバンドで再レコーディングする予定にしてる。VIIは今のところ自分で作曲する最後のアルバムになると思っている。理由の一つは、VIIのコンセプトが俺にとって非常に重要であってここ何年も暖め続けてきたものであることと、Botanistがバンド形態になるのであれば、バンドであることを受け入れてもらう必要があるからだ。とは言え、アルバム X まで全ての基本的なフレームワーク、コンセプト、アプローチはすでに固まってきていて、あとはどのようにコンセプトに沿った上で曲作りしていくか、また、誰と一緒にそれぞれのアルバムを仕上げるか、というところがポイントになってくる。

… Botanistとしてリリースする作品群は既に詳細に計画されていて、それぞれのアルバムでそれぞれ全く違うことを表現するつもりなんだ。

そう、それとVIの最初の2〜3曲は、実はI/IIがリリースされるより前からレコーディングしていたものだ。VIに対しての評価は嬉しく思う反面、その幾つかがバンド形態になったことによって飛躍的に良くなった、と思われているのは少し可笑しく思っている。もちろん理解は出来るけれども。単純に、Botanistとしてリリースするシリーズは既に詳細に計画されていて、それぞれのアルバムでそれぞれ全く違うことを表現するつもりだ。この中で、VIは”ドリーミーな”レコード、というコンセプトだった。

BNU: 初期の頃、多分合ってると思うんですが、あなたは全ての楽器の演奏とレコーディング、またアレンジを1人でされていたと思います。その後、続くアルバム群であなたはレコーディング、またライブのために他のミュージシャン達を加えました。他のミュージシャン達を加えたことによって、あなたの作曲方法は変化しましたか?また、彼らの意見をどのくらい制作過程で反映させているのでしょうか。

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少し訂正が必要だが、Botanistでの2014年までの全ての作品とさらに先の作品の一部は、全て俺一人の手で作曲され、レコーディングされている。たった一つの例外として、III でのドラムのみ、Atomic Garden の Jack Shirley によって2008年に録音された。

またテクニカルな面で、I/IIVI においてJackにダルシマーを演奏して貰ってる。ただこれはリアンプのための素材としてであって、基本的に核となる演奏は全て自分自身で行った。さっきの質問でも言った通り、Botanistは今バンドとしての作曲を試している。

アーティストとして最も面白く感じているのは、プロジェクトを改新し続ける事と、厳格に本来の信条を厳守すると同時に、常に同じ事を繰り返さないという規定を厳守することなんだ。しかし同時にBotanistは俺自身のプロジェクトだ。

もちろんチームでの作業には興味があるし、バンドメンバーの意見は重要ではあるけれど、それでも制作の方向性を決めるのも、最も強い拒否権を持っているのも俺自身であることに変わりはない。また、もし誰かが作曲に対して何か貢献したとしても、全てのアルバムのコンセプト作りと作詞は今まで通り俺1人で行うことになる。チームとしての制作による作品の進化を感じてもらうには、まだ3〜4年の時間が必要だろうな。

BNU: 今までかなりの知人にあなたの作品を1〜2曲聴かせてほんのちょっとBotanistについて説明しただけで、中にはメタルファンじゃない人も含まれてましたが、皆何かしらジャンルを超えた良さを感じているようでした。あなたのファンはほぼメタルファンだと思いますか?それとも様々な人が入り混じっていると思いますか?また、あなた自身を”Black Metal Artist”と表現されることについてどう感じますか?

幼少期から俺の心を動かしてきた音楽に対して何らかの返礼がしたかった

“Black Metal” というタグは俺自身が意図し、そのつもりで活動していながら、ちょっと間違いだったかな、とも思っている。最初のうちは自分のメタル全般、特にブラックメタルへの情熱を新しい形で提示することが一つのゴールだった。幼少期から俺の心を動かしてきた音楽に対して何らかの返礼がしたかったのと、またそういった音楽を別の形にして表現したかった。だから、Botanistを”Black Metal” バンドとして世界に提示することは間違いではなかった。

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しかし、もっと大きく言うと別のジャンルとして紹介されても人々は受け入れてくれるようにも思っている。ただ、もちろん俺の音楽に対する想いはブラックメタルへと繋がっている、というのは揺るぎない。

ということで、プレスやリスナーから “これはブラックメタルのようには聴こえないけど、だとしたら何なんだ?” とか “これはメタルじゃないけど、間違いなくブラックメタルだ。” といような表現を見かけるが、こういうのは非常に嬉しい。何故ならばそれは意図していることであり、自分自身、それがBotanistにおけるユニークな部分だと思っているからだ。それに違う人々の主観的な意見や反応を、それがポジティブなものでもネガティブなものでも、ごちゃ混ぜにすることがアートを制作し消費者の前で表現することの大きなポイントだと思ってるからなんだ。

敬愛するDecibelMetalSucks のようなメディアが「ここ数年の主要なメタルバンド達の作品に対する対抗馬が出てきた」みたいに公言するのは、メタルファンの中にもBotanistのメタルへの誠実さに気付いてくれている人達がいる、というサインだと感じている。

メタルに関しては誰も中立的な意見を持たない。

しかし、畏れ多い事ではあるが、メタル以外も広くカバーしてるサイトがBotanistを取り上げようとしてくれたり、ジャンルに限らず広く音楽を取り上げているメディアからアルバム・オブ・ザ・イヤーの一つに選んでもらったりするのは光栄なことだ。勿論、狭いリスナー層にだけ熱烈に愛されるような”ご当地スタイル” に特化することでメタルが生き残っていることは知っている。

Vader は、メタルの色は盲目の人間にとっては黒だ、と言った。そしてメタルに関しては誰も中立的な意見を持たない。しかし、オーストリアのDonaufestみたいなメタル以外のアーティストを広く集めたイベントが、2年連続でBotanistを呼んでくれたのにはとても触発された。

多分Botanistは人々が思っているよりもメタルなんだけど、多分、実際には意図したよりもメタルじゃなかった、というのが真実なんだろう。そして、それは俺にとってまぁどちらでもいい事ではある。Botanistは将来的にある部分ではもっとメタル要素を減らしていき、またある部分ではもっとメタル色を濃くしていくだろう。しかし、常にBotanistはBotanistで有り続けるだろう。

10264033_676025562465505_2347977034004499927_oBNU: アルバムごとにサウンドも作曲も進化していくのを見て驚きました。まるで超スローモーションで花の成長を見ているような感覚で、そして VI: Flora においてBotanistは完全に開花したと感じました。あなたはここまででやれることは全部やってしまったと感じていますか?それとももっと別の地平まで広げていくつもりでしょうか?

ありがとう。まだやり尽くしていないバリエーションや実験的なアプローチが数多く残っていることを約束するよ。

BNU: 作曲やレコーディングとライブではどちらの方を好まれますか?また、どのような違いがあると思われていますか?

バンドとしてライブでパフォーマンスをすることは、チームワーク、連帯感の構築という意味で特別な経験であるけれど、俺にとっては作品を録音することがアーティストとして表現していく上で最も強い意味を持っている。録音物は永遠に残る。また、ライブよりも簡潔に、かつ明白に意図を伝えることが出来る。

録音物とビジュアルの組み合わせというのは、よりイメージをコントロールし易い上に考える時間もあるからね。ライブだと、演奏する場所、タイミング、またメンバーのコンディションと色々懸念事項が出てくる。

素直に言うと、ライブやツアーに関わる複雑な計画(スケジューリング、金銭の工面、移動、あと面倒くさい荷物の運搬)をする必要が作曲やレコーディングプロセスにはないし、かわりに自分の内面と向き合い、リラックスしながら、純粋な表現を行うことができる。つまり、より朝飯前に出来ることの方を楽しんでいる、てことだな。

俺にとって、Botanistを表現するということ自体が、家に1人で閉じこもって作曲することよりも大事だと感じたんだ。

しかし、Botanistをワンマンプロジェクトからバンド編成に移行した時は色々天秤にかけた。俺にとって、Botanistを表現するということ自体が、家に1人で閉じこもって作曲することよりも大事だと感じたんだ。それはより多くの人々にリーチすること、つまりそのためにはライブをしなければならないということだった。

幸い、Botanistは素晴らしいミュージシャン達を見つけることができ、それぞれがそれぞれ全体に対して重要な影響をもたらし、チームとして良好な関係を築くことが出来た。この5人で演奏することにより、Botanistはテーマである”自然の復讐” をライブで体現出来るようになった。

BNU: あなたはBotanist以前にいくつものメタルバンドに参加されていましたが、一体なぜハンマーダルシマーとブラックメタルを融合させようと思ったのですか?ギター/ベース/ドラムという従来の編成に飽きてしまったからなのでしょうか。

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全くそんなことはない。ただBotanistの前に組んでいたいくつかのバンドは、彼らのポテンシャルを発揮することが出来なかったり、もしくは最初から全くポテンシャルがなかったりした。俺はとにかくアーティストとしてのビジョンを他人に委ねることに我慢ならなかったし、また、それと同時に俺は何かに強制的に突き動かされるようにしてBotanistを始めることになった。

その何かは最初から何と無くはっきりしていて、そして時が経つに連れてどんどんクリアになっていった。

多くの人々がより良い世界を創るために彼ら自身の聖戦を戦っていて、またその人々の多くが基本的にBotanistと同じ意図、はっきり言うと自然界の重要性と基本的な教訓、そして自然がどれほど生命そして人類にとって重要かを声高に叫んでいる。

Botanistとして活動している上で最も励みになっているのは、何か神がかった大きなものの中に巻き込まれていると感じていることなんだ。これは非常に重要な事であり、また俺は自然からの最も偉大な教訓は”謙虚さ”であると考えている。もしも我々が皆もう少し謙虚でより大きな善のために手を取り合うことが出来たとしたら、時に部分的には損をするようなことがあったとしても、結果的に全体にとってプラスになるはずだ。もちろん、これは日々のややこしい物事や生活のストレスに埋もれてしまいがちだが、それでもレゾンデートル(存在の意義)を再度鼓舞された時、我々は再びエネルギーを取り戻す。ハンマーダルシマーを選んだのはひとえに何年もの間この楽器に惚れ込んでいたからに他ならない。

また、この楽器によって自分の最大の強みである、なんでもテンポ通りヨレずに叩くことができるという能力を容易に活かすことができるとも考えた。ハンマーダルシマーは打楽器をベースとした、美しいメロディを奏でることのできる弦楽器であったので、技術的観点で俺にうってつけだった。またこの楽器のクラシカルで伝統的な響きは、スピリチュアルな選択としても最適だった。

もしも我々が皆もう少し謙虚でより大きな善のために手を取り合うことが出来たとしたら、時に部分的には損をするようなことがあったとしても、結果的に全体にとってプラスになるはずだ。

BNU: どんな種類の音楽があなたをインスパイアし、また普段はどのような音楽を聴いていますか?あなたは常に新しい音楽を探し続けながら消費していく方ですか?それとも既に知っているものを繰り返し聴くタイプでしょうか。

新しい音楽やアーティストへの興味は、正直ここ数年でかなり無くなってきた。

長い期間ずっと、自分が聴きたいと思い続けてきた音を探し求め、そしてそれが何だったのかを突き止めた。その後、意図してそれに似たような種類の音楽を探し続けることを辞めた。なぜなら、それによって本当に自分の心を打つものをじっくりと楽しむための時間が奪われてしまう上に、同じようなスタイルのものを聴いていくことによってそれが古くさく、偽物であるかのように感じてしまうからだ。

突然、皆が失敗のない完璧にタイトな演奏をするようになってしまった。つまり、本来ならば最も大きな魅力の一つであるはずのバンドで演奏するメンバーの人間性は大きく言って否定される傾向にあり、代わりにテクニック的なミスを一切見せないことに興味が移ってしまった。

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昨今、特にメタルは、まるでコンピューターの演奏を録音して聴いているようだ。

もちろん、そのバンドにいる奴らはみんな実際にはいい奴らばっかりなんだけど、メディアが如何に演奏がタイトであるかという点に重きを置いてコメントすることを規定事項と見なしているように感じる。全員がタイトで完璧なら、ライブとの差は一体なんなんだ?

そう言うわけで、ここ数年は年に15 〜 20枚程度のアルバムを入手して楽しんでいる。もちろんもっと色々チェックしてはいるが、多くは特にこれと言った良さのない大体同じようなものか、または全然興味を持てないものなので買ってはいない。

好きになったものを、俺は買う。

レーダーは張り巡らしているが昔よりは遥かに緩い。その結果として、音楽自体をもっと深く楽しめていると思っている。全部カバーし続けるなんてナンセンスな上に、もしそうしたとしても楽しみが増えるとも今は思えない。

ちなみに、今はメロディックドローンと呼んでいるもの(多分一般的にもそう呼ばれていると思う)を特に好んで聴いている。
Stars of the Lid やその関連プロジェクトのような、クラシックを基礎としたドローンバンド達だ。もちろん、Botanistに影響を与えたブラックメタルバンド達を列記することは容易い。しかし、メロディックドローンほど影響を与えられた音楽は他にないし、またそれはVI: Flora において最も顕著だ。

また俺はクラシックのスケールを基盤とした音楽を特に好む傾向がある。

また俺はクラシックのスケールを基盤とした音楽を特に好む傾向がある。それらに共通して言えることは、まるで教会や宗教的な場でヘビーミュージックを聴いているような、神聖な感覚を覚えることだ。

その重厚なクラシックのハーモニーやメロディの展開は、畏敬の念や荘厳さ、また古代の文化(特に俺自身のルーツに関係のあるもの)を想起させ、またその音楽に深く根差しているロマンスに、俺は最も強く共感する。

また、ヘビーミュージックは常に俺のフェイバリットであり続けるだろうし、中でもメタルがその最前列に来るだろう。列挙すると、

・Black metal (Immortal, 初期Ulver, The Ruins of Beverast, Emperor, Thy Primordial)
・Power metal (Angra, Helloween, Lost Horizon)
・Progressive metal (Pagan’s Mind, Edenbridge)
・現在Post Metalと呼ばれているもの (Alcest, Cold Body Radiation)
・以下、幾つかのOld-school Death Metal バンドは常にフェイバリットで有り続けるだろう (初期 Bolt Thrower, 初期 Vader, 初期 Entombed)…
・クラシック (バッハ, ヴィヴァルディ, ドビュッシー, グリーグ, ペルト…),
・Bohren & Der Club of Gore のダークで落ち着いた音楽…
・SFを想起させるMajeureのエレクトロニカ

これらの何れもがクラシック由来というわけではないし、壮大さ、メランコリー、また暗い緊迫感があるわけでもないが、主にそのような特徴のあるものを共通して好んでいる。

BNU: 成功するバンドというのは緩い音楽コミュニティの中で、例えば5〜6つのバンドを同時に組んだりして作曲したり練習したり、お互いがサポートし合っている中からある時急に出てくるものだと感じています。るバンドは生き残り、またあるバンドは姿形を変えて行きます。Botanistはそのような近しい人間達のコミュニティから生まれたのでしょうか。それとも完全にあなた一人のプロジェクトとして誕生したのでしょうか。

俺とBotanistの場合は完全に逆だった。もともとそういった感情があったわけではないが、所属しようと思えるようなコミュニティが自分の周りに全くなかったんだ。そのため、自分自身で創りあげることにした。その時からそのようなコミュニティが誕生し、より健全に育っていっている。現在San Francisco のベイエリアで起きているムーブメントに関われていることはとてもエキサイティングなことだ。Lotus ThiefPalace of Worms そしてBotanist は互いに繋がっており、そしてその外側にコネクションを拡げていっている。俺の小さなプロジェクトがシーンの拡大に貢献し、他者の助けになっていると感じるのは素直に喜ばしい。

BNU: Botanistに関して最も面白いと感じているのは、やはりその新たな視点のテーマや物語性であると思います。いつもの同じ、苦痛と憂鬱についてのブラックメタルの代わりに、この科学者(科学者ですよね?)が黙示録後の植物に占領された世界で生き残っている、というようなあなたのイマジネーションの爆発を聴けるのを面白く感じています。これらのアイデアはバンドを始める前から完璧に構築され切っていたのでしょうか。それともプロジェクトの進行とともにだんだんと出来上がって来たのでしようか。また、これは単純に空想上の教訓として書かれたのでしょうか、それとも人類は本当に自滅の道に向かっていると考えていますか?

“人間の手による残虐な自然界の破壊を目撃して発狂する植物学者”というテーマや、”Deamon Azalea”、”the Verdant Messiah”といった中心的なキャラクター、また”Budding Dawn”といった基本的なコンセプトは、I/II の製作時には既に出来上がっていた。全体の絵の中でそれらが持つ意味だけがアルバムごとにクリアになって行った。Botanistのストーリーは俺の中から浮かび上がってきたというだけでなく、有る意味自動的に、俺という存在を経由して出現した。そして人類の住んでいる場所、生き残る手段、そして必要な選択についての寓話となっている。

俺は、人類が現在享受している私利を放棄し、他者のために出資し、本当に些細な消費過多の傾向すらも辞められるとは到底思わない。

人類は自滅に向かっているか?その問いに対する答えはYesだ。時が経つに連れて、もしより多くの人々がこの世界、そしてこの我々の存在自体をより良いものにしようとしたとしても、俺は、人類が現在享受している私利を放棄し、他者のために出資し、本当に些細な消費過多の傾向すらも辞められるとは到底思わない。

生物種、そして皮肉なことに、特に人類自体の消滅も加速し続けると考えている。しかしながら、そのような狂気に立ち向かう事こそがこの機械の中の歯車にできる最良のことだと信じている。もがきながら落ちていく方が、悦に入りながら落ちていくよりマシ、ということだ。

590d496ef035d99cb28305c03dd2b9f7BNU: あなたは明らかに自然に対して特別な想いを持っていると感じます。あなたが最も好む植物、動物、花、もしくは木は何ですか?

もし一つ選ばないといけないとしたら、俺はセコイアの木を選択する。彼らは強さと博愛を放射する。そして彼らは真っ直ぐ強く立ち、そして何より美しい。

BNU: 作曲する時、ドラム、ボーカル、またはハンマーダルシマーの何れを始めに考えますか?または、全てが組み合わさったものがあなたの脳内で鳴り響くのでしょうか?

君の質問の全てに”Yes”と答えよう。

BNU: 次にBotanistは何をされる予定ですか?世界ツアーを計画されていたりしますか?あなたが現在成功しているとはいえ、やはり予算的に厳しいのではないかと思いますが。。。どこで演奏してみたいですか?

これを書いている時点で、BotanistはKayo Dot(Flenser Labelのレーベルメイト)と共に三週間半のヨーロッパツアーに照準を絞っている。殆ど日程は埋まっているが、あと少しだけ調整するつもりだ。(2015年2月時点。ヨーロッパツアーは既に終了。)ツアー中、オーストリアのKremsで行われるDonaufestなどと共に、誉高いRoadburn Festivalでも演奏する予定だ。また、そのツアーのみのスペシャルイベントを計画しているが、ツアー日程が近付くまでは非公開とさせてもらっている。Botanistは世界中どこででも演奏する心構えだ。人気や経済的な支援に関しては瑣末な問題だよ。

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Groping for trouts in a peculiar river.



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