インタビュ Q&A ー Up-Tight

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1) あなたの音楽について記述する時、どのライターもまず「裸のラリーズ」の影響について書き始めるようなので、私もそこから伺いたいと思います。Up-Tightは1992年に結成されました。もう20年以上もの時が経っていますが、結成当時のきっかけを教えて頂いても良いでしょうか。裸のラリーズはバンド結成、またあなた方の音楽性に大きな影響を与えたのでしょうか。また、あなたはラリーズを生で観られたこと、そして水谷氏に会われたことはありますか?

それ以前もバンドで活動していたのはもちろんだけど、91年春に浜松に居を移した時点で、”Velvet Undergroundのようなバンドやりたし”というメンバー募集を出し新たにバンドを結成、幾回かのメンバーチェンジの後、最終的にUP-TIGHTになった。バンド名の由来はVUのバイオ本から。

ラリーズに関しては、”日本のヴェルヴェット”という噂で以前から名前こそ知ってはいたもののその時点では実際の音は聴いたことはなかった。ラリーズを最初に聴いたのは、オフィシャルリリースされた”77 LIVE”。

ライブは93年のチッタでのライブを体験できた。”The Last One”では身の危険を感じるくらいの爆音で、耳鳴りがそれから数日続いたのを覚えている。水谷氏に会ったことはもちろんない。ラリーズから受けた影響でもっとも大きいのはテープエコーを買ったことかな (笑)

冗談のように聞こえるかもしれないけど本当の話で、深いエコーによって酩酊的なドローン効果を生み出す、という手法は確かにラリーズから学んだ。他の2人のメンバーは、ラリーズにはまるで興味がないようだ (笑)

2) 10代の頃から、どのような音楽を好まれて来ましたか?変遷を教えて下さい。今のあなたが聴いている音楽を知ったら、10代の時のあなた自身は驚くと思いますか?

小学生の頃は音楽よりも映画に興味を持っていた子供で、アメリカンニューシネマが好きでよく見ていた。当時はTVであの辺の映画をよく放映していたからね。で、通学路に貼られていた「タクシードライバー」のポスターに心引かれ、ロードショウを見に行った。内容が理解できたとは言いがたいけど、そこで描かれたニューヨークには圧倒され憧れた。

中学に入ってロックに興味が移った時、ニューヨークというキーワードで語られていたBilly JoelやBruce Springsteenを聴き始め、Lou Reedにたどり着いた。それが丁度、Blue Maskがリリースされた時だから15歳の頃かな。

それ以来、今現在にいたるまで、Lou Reedが私の最大のアイドルだよ。ルーが死んでいようと生きていようと。

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 3) 海沿いにあることもあり、浜松には砂浜、砂丘、山などの美しい景観がたくさんありますね。それと同時に東京圏と名古屋圏の間に位置し、どちらへもアクセスしやすいという地理的な特徴もあります。あなたは自然の中にいる時と、都市で人の中に包まれている時と、どちらの方がより心地よく感じますか?

自然は時に開放的だけど時には退屈。都市は時には刺激的だけど、時には窮屈。その時の自分の状態によって感じ方は違うので一概には言えないね。ただ唯一確実に言えることは、自分の部屋に一人いる時が最も心地よい、ってこと (笑)

4) バンド結成当時、このように海外のリスナーにあなたの音楽が聴かれるようになると想像していましたか?世界中のどの国でも、人々はその国にしかない音楽性を高く評価します。そして、多くのバンドが、国内でよりも海外でより人気を得ることがあることに気付いてきています。そして、あなたが制作されたほとんどの音源は、海外のレーベルからリリースされていますね。そういった国内と海外での受け入れられ方の違いについて、あなたはどう感じられますか?

1999年にバンドのウェブサイトを開設し、それから少しづつ海外とのネットワークも拡がっていった。現在のインターネット文化について諸手を挙げて賛成するとは言いかねるけど、一介のローカルバンドに過ぎなかった我々が世界に向けて音楽を発信できたという点で、我々はインターネットの恩恵を十分に受けたと言えるね。

5) あなたはキャリアを通して河端一や、最近では静岡のノイズバンド・庭 等、多くのミュージシャンとコラボレートして来られました。しかし、だからこそ伺いたいのですが、あなたがオリジナルメンバーである尾形氏、白旗氏の演奏に関してリスペクトしている部分は何ですか?これ程長くの間、共に演奏を続けられているのはなぜでしょう。

ベースの尾形は結成以来4人目で2000年加入だけど、それでも、もう15年、十分長いか (笑)

日常的に仲良くしているわけではないし、スタジオ内では揉めて最悪のムードなんてことも多々あるけれど、ライブの時に感じる一体感というのは長くやっているこのメンバーだからこそで、何にも変えがたいものがある。まあ、私にとっては帰るべき家という感じ。

これは、なぜ私と長年やってくれているのか、他の二人にも聞いてみたい質問ではあるね。

6) あなたは、日本の伝統音楽や伝統芸能が、Up-Tightや同じシーンで活動しているミュージシャン達のような現代のサイケデリック、または実験音楽に対して何らかの影響があると考えますか?またそれらの日本の音楽は、近しいジャンルの海外のバンドと比べて、広い意味で違う感覚やキャラクターを持っていると感じられますか?

個人的には、日本の伝統音楽や伝統芸能に造詣が深いわけではないし、積極的に聴くわけでもない。かつてはむしろ、ワビサビに代表される日本の情緒的なものから積極的に遠ざかりたかった。

しかし、いくら影響を否定したところで、自然に身についた”日本的な要素”からは逃れられる術もなく、演奏のそこかしこからそれは滲みでているんだろうとは思う。

私が色々な国の音楽を聴く時に、メロディの乗せ方やリズム感の違いにそれぞれの国柄を感じるわけで、海外のリスナーが日本の音楽を聴いた時には、同じように違いを感じるんじゃないかな。

7) あなたは今まで多くの国をツアーで回られましたか?また、最も演奏するのが好きな国はどこですか?近いうちにまた海外を回られたいと思いますか?

アメリカ、スコットランド、ドイツやベルギー等のヨーロッパ各国に行った。

2度目のアメリカツアーの時に、ビザの不備で入国拒否で強制送還なんてこともありましたが (笑) 海外に限らず、国内でもツアーというのは非日常的なところがあって好きだな。

8) あなたは様々な楽器や機材、例えばエフェクターやアンプなどを集めておられますか?または、既にあなたの好む音やトーンを見出されていますか?

確かに以前は機材、特にエフェクターには興味があり色々買い集めましたね。特に歪み系のエフェクター。

しかし、ここ数年は、質問にあるような”好みの音やトーン”を既に見出したため、新しい機材にそれ程興味はないかな。それは、単に保守的になっただけなのかもしれないけど (笑)

9) あなたはライブにおいて即興演奏をされますが、ことレコーディングにおいて、バンドとして事前に曲の構想を練ったり、入念に準備をされたりしますか?もしそうだとしたら、バンドの中で作曲における中心人物はどなたですか?

レコーディングに関しては、事前に私が作曲したもの、完全な即興演奏、即興演奏をモチーフに曲に仕上げる、録音された演奏を素材にテープ編集をする、など、様々な手法で行っていて、一概にこれだ、ということはできない。

10) あなたが活動を開始された時から、東京のアンダーグラウンドロックシーンはどのように変化しましたか?また、要チェックのバンドがいれば教えて頂けませんか?

この質問に関しては、まったく申し訳ないのだけど、シーンというものは一度も意識したことがないのでどう答えたらいいか分からない。

要チェックのバンド、というか応援しているのは地元で活動している若手バンド。例えば、先日UKツアーを成功させたthe piqnicや、才気あふれる10代の女性ソロイスト透湖(bokugo)など。

この20年、浜松でも素晴らしいバンドが生まれてはすぐに消えていくのを見てきたので、頑張って長く続けてほしい。

11) あなたのLP、そしてコラボレーションアルバムがリリースされてから既に数年が経ちました。そろそろファンにとっては次の作品を待ち遠しく思っている頃だと思われますが、近いうちに発表の予定はありそうですか?また、現在何か取り組んでいることがあれば教えて頂けますか?

アルバムリリースのオファーが幾つかあり、年内に一枚新譜のリリースを予定していたのだけど、レコーディングがなかなか進まぬまま、今年も終わりそうですね。

旧譜の再リリースの話もあって、2009年にアナログオンリーでリリースした”The Beginning of the End”を、ライブ音源のボーナストラックにしたCD-BOX仕様でEssence Musicからリリースの予定。

私個人の活動としては、An’archivesからリリース予定のデュオシングルのため、静岡在住のサックスプレイヤー望月治孝氏とレコーディング中です。

Stay tuned for more releases from Up-Tight via Facebook or the band’s official website.


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